喜ばざる状況だから修理後には喜んで頂きたい。
繊細な感覚とテクニックでスペシャリストが対応します。
実際の修理の事例です。
[ スズキ スイフト(ZC71S) 前後損傷修理事例 ]
平成19年式 スズキ スイフト(ZC71S)
ボディーカラー:マルーン ブラウンパール(ZEL)/2コートパール
追突された事故車両です。
こちらのお車が追突された後に、その勢いで、前の車に追突した事故で前後に損傷が確認できます。
分解してみるとリヤフロア(スペアタイヤの入っているトコロ)まで及ぶ大きな押し込み変形が確認できました。事故時に乗車している方達は結構大きな衝撃を感じたかと思います・・・
整備前に最新の四輪アライメントテスタ 『 ARAGO ULTRA(アラゴウルトラ) 』 により、わずか5分程で足廻りに損傷が及んでいないかを確認します。
では、さっそく車体整備を始めます。
前廻りの損傷を確認したところ、今回の事故ではこのお車が追突され、その勢いで、さらに このお車の前の車にも追突した際、このお車が、やや左を向いた状態で追突したため、フロントバンパーを介して、左のフロントドアに干渉するほど左フェンダが縮んだ変形を確認したので、フロントバンパーの取り替え、左フロントフェンダの損傷を板金作業にて修理します。幸い、前廻りの内板骨格部位に異常はありませんでした。
やはり、後ろ廻りの損傷の方が深刻です。
後ろ廻りの外板部品を取り外してから、内板部品の『アライニング』※をしていきます。
※車両が受けているダメージを想像しながら、取り替える部品を直ぐには取り外さず、取り替える部品が元の位置にまで戻ってくる様に測定と修正を繰り返していきます。これを「アライニング(粗出し)」といいます。アライニングする際、修正する部位の順番、引き加減、引き方等、様々なアプローチをして直していきます。
より効果の高い修正個所を探りながら、アプローチする箇所を何度もかえて、変形している部位を元の寸法に近付けていきます。
みた目で一番変形している部位だけを直しているのではなく、モノコックボディーは数多くのパネルが溶着されて構成しているので、直接引き出している部位だけでなく、直接アプローチしているパネルに溶着されている全てのパネル影響を受けているので、アプローチの仕方を失敗すると取り返しのつかない状態になる、非常に難易度の高い作業工程です。
上の写真の作業では直接アプローチしているのはバックパネルですが、リヤフロアやサイドメンバ(フレーム)等の修正にも作用しています。
アライニングを終えると、ここで取り替える部品を取り外します。
取り外したバックパネル。(写真上)
バックパネルが取り外され、リヤのフロアを板金修正し終えた状態。(写真上)
新しいバックパネルを取り付けます。(写真上)
寸法をモノサシで計って、数字上はしっかり直っていても、新しい部品使って何度も取り付け、取り外しを繰り返して、最後は「現物合わせ」で修正の良し悪しを確認します。
問題なければ溶着します。
溶着を終え、防錆、防水処理を終えた後に内板塗装を施工します。
リヤフロア内には外装色とは違う内板色を2色ほど調色して塗装しています。
バックパネル外側とその他の外板部品を最高級イタリア製塗装ブース『 SAIMA(サイマ) 』内で塗装していきます。
バックドアパネル裏表
この車両のボディーカラー:マルーン ブラウンパール(ZEL)にはバンパーの色付きの状態で販売されていないので新しい部品に塗装します。
国内の自動車メーカーではバンパーに代表されるプラスチックの部品には色がいた状態で販売されていますので、損傷した部品がプラスチック部品なら修理するより取り替えた方が安価な場合があります。
この色付きバンパーは内製工場を持たないメーカー系ディーラーでも、「もっとも損傷する確率の高いバンパー損傷を塗装を必要としない取り替え作業なら外注に出さなくても自分達でできる」→「保険に加入していれば即交換で請求額5~10万(粗利率高いウレシイ)」→やり過ぎ→昨年保険料率改定の切欠の一つになったとかならないとかいう噂があるのは秘密です。
最近では、メーカーがなるべく部品の在庫を持たないように、人気のある車色(=たくさん売れていて事故の確率が高い=よく売れる)以外の車色のバンパーは塗装を必要とする傾向になっているようです。
人気のある色の車に乗っていて、バンパーを取り替える場合は大量生産される分、色付きのバンパーを購入する方が安価ですが、ボディーとは必ず色が変わります。実は新車時から色が違います。新車にお乗りになる方は新車マジックで皆さん気が付きません。色付きのバンパーがなく塗装を必要とする車色の場合は部品代(塗装を必要とする分、色付きバンパーに比べて安い)に合わせて塗装費用が掛かりますので、当然、高価となりますが、ボディ色を『 調色 』した塗料を塗装するのでその仕上がり品質は高くなります。
板金修正した左フェンダと左フロントフェンダが観賞した際にキズか付いた左フロントドアを塗装。
そして、乾燥→磨き→部品組み付け→今回は足回りの調整→試乗を行い完成です。
今回の事故でリヤマフラーも変形したため取り替え。
今回の修理代は 技術料249,701円 部品・材料代172,043円 ナンバー再交付申請(陸自持込・ナンバー代含)17,190円
合計438,934円 となりました。整備期間は7日間 でした。
担当者 フロント/土屋紀子・鈑金/渡立 学・塗装/椎野明彦・大川裕次郎
― iwatabankin information ―
「函南町・三島市・熱海市・伊東市・伊豆の国市・伊豆市・沼津市・清水町 にお住まいの方で事故による愛車のキズ凹み(へこみ)板金塗装修理は是非(セカンドオピニオンとしてでも構いませんので)岩田鈑金にお気軽にご相談下さい。お問い合わせメールに画像を添付していただき、車検証に記載されている型式指定番号・類別区分番号、ボディーに貼り付けてあるコーションプレートから(貼り付け位置が分からなければお問い合わせ下さい)カラー番号の情報をお伝えいただければより詳細なお見積りが可能です。(お客様のお名前、車台番号は不要です)」