喜ばざる状況だから修理後には喜んで頂きたい。
繊細な感覚とテクニックでスペシャリストが対応します。
実際の修理の事例です。
[ スズキ パレット 正面修理事例 ]
平成24年式 SUZUKI PALETTE(MK21S)
ボディーカラー:ブルーイッシュブラックパール(ZJ3)
単独事故による正面の損傷です。
お相手は大木。
正面のやや右側が深く押し込まれています。
車対車や車対壁の様に面と面でぶつかるよりも今回の様な車と木のように面と点でぶつかる方が大きく深く変形してしまいます。
では、早速車体整備開始です。
まずは、内板骨格部品のアライニング(粗出し)作業。
引き出すポイントを幾つか代えながら部品が元の位置に戻るまで引き出します。
車体寸法がメーカーの指定する元の位置に戻ると変形が著しい部品をここで交換します。
と、その前に。
この車両の特徴的な損傷でしょうか?
今回の損傷で内板部品の「フードロックメンバ」や「ランプサポートメンバ」を介してコンデンサ横に取り付く「ディスチャージホース」が押し込まれ、更に「エアフユ-エルレシオセンサ(O2センサ)」や「キヤタリストケ-スカバ-(射熱坂)」、「エキゾーストマニホールド」も変形して「エキゾーストパイプ」との取付部から排気漏れしている状態となっていました。
「キヤタリストケ-スカバ-(射熱坂も変形)」
新しい内板部品の取り付け前にこれらの部品を交換します。
今回は自費修理という事で「エアフユ-エルレシオセンサ(O2センサ)」「キヤタリストケ-スカバ-(射熱坂)」「エキゾーストマニホールド」が一体となった ECOパーツ(リユース)を使用しました。
この部品一つ一つを新品で購入するとかなり高額となりますが、ECOパーツ(リユース)の場合は一体となって販売されているのでかなり割安です。
「エキゾーストマニホールド」同様に今回の損傷で交換が必要となった「コンデサンサ」や「ラジエータ」もECOパーツ(リユース)を使用しました。
「エキゾーストマニホールド」の交換作業が終わったところで、内板骨格部位の作業に戻ります。
新品にした内板部品を取り付けてから、内板塗装です。
新車の製造ラインでの塗装を想像しながらそれっぽく塗装します 😆
内板塗装用に 「 調色 」 を2~3色しています。
次に外板塗装。
今回の修理で塗装を必要とする外板部品は「フ-ドパネル」のみ。
まずは、フードパネルの裏側から。
取り替える部品を参考にして、新品部品をよりオリジナルに近づけるように塗装します。
そのため、フードパネルの裏側は内板塗装同様に2~3色の塗装をします。
その他、パネルのアウターとインナーをヘミング(かしめる)加工している部位には
シーリング(防水)加工(下の写真左側のパネルの淵)をしますが、このシーリング
の形状もオリジナルに近づけるために拘(こだわ)る作業です。
次にアウター部を最高級塗装ブース 『SAIMA(サイマ)』 内で塗装をします。
塗装作業を終え、部品を取り付けて完成です。
いつもの、Before After。
今回の修理代は 技術料102,240円 部品・材料代138,360円 合計240,600円(税別)。
(参考までに新品部品を使用した場合の修理代は40万円近いです)
整備期間は5日間 でした。
担当者 フロント/山田・鈑金/渡立/・塗装/山本